光を取り入れて生活改善

う~~、冬になるとなんとなく不調だし、生活リズムも乱れる気がする。

ひょっとして、最近、あんまり光に当たってないんじゃない?冬だと日照時間も少ないし、最近はコロナで家にこもりがちでしょう。積極的に光を浴びてみたらどう?

光を浴びると調子よくなったりするの?

光療法って聞いたことないかな?医療現場でも行われる、ちゃんとしたセラピーだよ。光療法のこと、もっと知ってみよう!
光のセラピー(光療法)って?
光は人の覚醒、睡眠、感情に大きな影響を与えます。毎年、冬になると気持ちが落ち込みやすくなる人は、冬の日照時間の少なさが影響しているかもしれません。また生活リズムの乱れにも、光が影響している可能性があります。
こういった光の影響に着目し、医療現場では数十年も前から光を使ったセラピー(光療法)が行われてきました。
光療法は比較的コストが安く、安全性も高いというメリットがあります。さらに近年では、大手通販サイトが照明グッズを販売しており、自宅にいながら高照度の光を浴びる環境を作ることができます。

光療法はうつ病や睡眠障害に効果がある?
冬に調子が悪くなる、季節性うつ病への効果
1984年にRosenthal達が季節性うつ病の人に対して光療法行い、その効果を報告しました。それ以降、季節性うつ病の人への光療法の研究が進められ、現在では季節性うつ病に対しての効果が認められています。
季節に関係しない、うつ病への効果
季節性うつ病に対する光療法の効果は認められていますが、季節と関係のないうつ病に対しても光療法は効果があるのでしょうか?2016年に発表されたPerera達による研究では、光療法は、一般的なうつ病に対しても一定の効果があると結論を出しています。
この報告によると、厳しい条件(RCTで割付など)を満たした20の研究をメタ分析したところ、光療法を受けたグループはプラセボ群などと比べてうつ症状が改善していました。ただし入院している患者さんへの効果は認められませんでした。光療法は外来患者など、うつ症状がより軽い人に効果があると考えられます。
なお自殺をする人の60%はうつ病とされています。明らかに症状が軽い人は別ですが、うつ病が疑われる場合、まずは病院で医師の診察を受けてください。薬物療法や認知行動療法など、効果の高い治療を受けることが可能です。
睡眠障害への効果
2016年に発表されたMaanen達の研究では、光療法は睡眠障害についても一定の効果を示しました。
この報告によると、条件を満たした53の研究をメタ分析したところ、①一般的な睡眠障害、②概日リズム睡眠障害(※)、③不眠症、④アルツハイマー型認知症に関連する睡眠障害の4つの群のすべてで光療法の効果が確認されました。中でも特に不眠症と概日リズム睡眠障害への改善効果がありました。
(※ 概日リズム睡眠障害・・・昼夜のサイクルと体内時計のリズムが合わないため、活動に困難をきたすような睡眠障害)
また眠気、不眠、疲労感といった睡眠への不満が軽減したという参加者の主観的報告も改善していました。
とはいえ、うつ病と同様、光を使ったセラピー(光療法)は、薬物療法や認知行動療法といった効果の高い治療の代わりになりませんので、睡眠の問題で生活に強く支障が出ている方は医療機関を受診してくださいね。
上手な光の使い方
気になる光の強さや時間ですが、10000ルクスの白い光を30分程度が一つの目安になります。ただし、これより弱い光(例えば数千ルクス)を長めに浴びても効果があるようですし、光が強い(ルクスが大きい)ほど効果が高いとも言い切れないようです。症状や個人の体質によって必要な光の量は異なります。
それから光の強さだけでなく、光の色や光の波長も影響します。青い光は、白い光と同じで人を覚醒させますが、逆に赤い光は人が見える範囲の中でもっとも不活性な性質なため、覚醒に影響はありません。
それから重要なポイントとして、白い光を浴びるタイミングは間違いなく゛朝”が効果的です。
光療法の優れているところは薬物療法などと比較すると副作用がかなり少ないことです。吐き気や下痢の報告がありますが、プラセボ(偽の治療方法)を使った人と同程度とされています。軽い頭痛や目の違和感が起きることもありますので、心配な人は医師にご相談ください。それから躁状態になったことがある方は、光療法は控え、主治医とよく話合ってくださいね。
効果がある理由は?
少し専門的になりますが、光に効果がある理由です。
光に効果がある理由
①光が目に入ることで、概日リズムをコントロールする視交叉上核(しこうさじょうかく)を活性するため。
②光が脳で分泌されるメロトニンを抑制するため。
③光が脳の視床核(ししょうかく)と皮質の結びつきを促し、覚醒させる効果があるため。
つまり、光は脳内での化学的、機能的変化をもたらし、体内時計を整えてくれるのです。

まあ、でも小難しいことを考えなくても、晴れた日は世界が美しく見えるし、気分がよくなるよね。朝に光を浴びると調子もよくなるし・・・光ってすごいなぁ!
光目覚まし時計 ランキング

光をうまく生活に取り入れたいけど、そもそも朝早く起きるのが苦手だし、日光浴もできない。なので照明グッズを試したいけど、いったいどれがいいんだろう?

もっともな質問だよね。光目覚まし時計を光療法に有効と考えられる順でランキングをつけたよ。ランキングの基準は①光の強さ、②価格、③その他の特徴の3点で行っているよ。
光の強さ | 価格 | その他特徴 | 販売店 | |
No.1 ブライトライト ME+ |
◎ 30㎝の距離で 10,000ルクス |
× | ・蛍光灯 ・照明部分が大きい (13.5D x 33W x53.5H ㎝/4.3㎏) |
ソーラートーン |
No.2 トトノエライト |
〇 最大20,000ルクス |
〇 | ・点滅して目覚まし強化 (サンダースヌーズ機能) ・美顔器に活用されている633nmの赤色LED搭載 |
Moonmoon |
No.3 ブライトアップ クロック2 |
〇 10㎝の距離で 11,500ルクス (30㎝なら3,000 ルクス) |
〇 | ・蛍光灯 ・照明部分が大きい (13.5D×11W× 53.5H ㎝/1.52㎏) ・90分前に短時間の点灯(プリウェイク機能) |
AQUA |
No.4 JUXLamp |
△ 500~12,000 ルクス |
◎ | ・特になし | JUXLamp |
No.5 目覚ましライト ダブルアラーム |
× 不明 |
◎ | ・FMラジオ機能 ・7色変換ライト ・7種のアラーム音 |
YIHAI |

それでは、ランキング順に一つ一つ照明グッズを紹介していくよ♪
No.1 ブライトライトME+
4.3㎏と重く、高さも53.5㎝と存在感があります。据え付けて使うことになると思いますが、光療法をしっかりと行いたい方には、これが一番おススメです。ただ価格が約4万円と高かったり、どっしりとした存在感から、購入に少し勇気がいるかもしれません。
光療法として十分な光の強さがあるにも関わらず、眼への負担を考えて輝度、つまり眩しさを抑えている配慮ある照明グッズです。光面積を広くし、更に光を拡散するカバーを使うことにより輝度を抑えています。
30cm離れたところで10,000ルクス、70㎝離れても 2,500ルクスの光の強さがあり、光を浴びやすいという点で優れていますし、光目覚まし時計としての機能もちゃんとありますよ。
No.2 トトノエライト
「ブライトライトME+」ほど本格的でなくてもよいという方は、「トトノエライト」がデザイン性、携帯性、機能性(光の強さや色の選択)、価格といった面で、バランスがとれているのでおススメです。
ちなみにMoonmoonから発売されている光目覚まし時計には「inti4s」がありますが、その後、「トトノエライト」が新しく発売されました。 「トトノエライト」は「inti4s」にはない赤色LEDが搭載されていますし、使い勝手も改良されているようです。
光療法のことを考えたとき、もっと光の強さや照明面積があった方がいいのですが、携帯しやすいので、朝食を食べたり、机で何かをしているときに近くに長時間置いておくことで、覚醒を促してくれます。また夜に赤色の光だけ使うようにすると、自然に眠くなるという人も多く、睡眠の改善が期待できそうです。
サイズは10W x 2.9D x 10H cm、165gとかなりコンパクトなので、旅先にも持っていきやすいです。ただ携帯しやすいといっても、電源コードを使用しますのでご注意ください。
ピカピカと激しく光が点滅し、目覚めを促す「サンダースヌーズ機能」つきですが、十分に明るいので使用せずとも光だけで起きられる人が多いのではないでしょうか。
アプリで簡単にセッティングができ、デザインも可愛らしく、総合的に使いやすくバランスがとれた照明グッズだと思います。

No.3 ブライトアップ クロック2
「ブライトアップクロック2」はNo.1照明グッズとして紹介した「ブライトライトME+」の約半額の価格なのが大きな魅力です。
ただ、その分、半端になっている感じがしなくもありません。高さが53.5 ㎝と、それなりにあるにも関わらず、光の強さと照明面積はあと一歩です。
光目覚ましとしては十分な機能があり、朝に起きられるか心配な人は、「プリウェイク機能」も魅力的だと思います。プリウェイク機能とは、設定した目覚まし時間の90分前にライトを短時間点灯することで、実際の目覚めの時間に起こしやすくしてくれる機能です。 プリウェイク点灯時間は1秒から60秒まで設定可能です。
「トトノエライト」と比較すると、夜に使うことができないですし(色の切り替えができず明るすぎるため)、携帯性やデザイン性の点から「トトノエライト」の次点にもってきましたが、よい照明グッズだと思います。
No.4 JUXLamp
ランキングNo.1~3はしっかり使えるおススメの照明グッズをご紹介しました。しかしこの3点はいずれも数万円というコストがかかってしまいます。
それと比較すると、こちらの照明グッズは、かなり価格が安いので、お試しするにはちょうどよさそうです。ただ光の強さ、使い勝手、機能性など妥協点もそれなりにあることにご注意ください。「光療法」とうたっていますが、光療法は期待せずに、光目覚まし時計として割り切って使うといいでしょう。中国製だけに日本語の使い方も微妙です。
No.5 目覚ましライト ダブルアラーム
こちらも光療法は期待せず、光目覚まし時計として割り切って使いましょう。魅力的なのはかなり価格が安いこと、それからラジオとして使えるなど多機能なこと、デザイン性です。
7色に色が切り替えられ、夜にライトとして使ってもおしゃれですし、目覚ましの音も7種類の自然音から選べ、スヌーズ機能もあります。
スタイリッシュで価格も手ごろなので、プレゼントにしやすい照明グッズといえるでしょう。ただし光の強さは不明ですし、中にはこちらのグッズで起きられない人もいるようです。
